当研究室は理論化学・計算分子工学を専門としており、電子状態理論、反応動力学理論、統計力学理論に基づいた量子シミュレーション手法の開発を行うとともに、環境・エネルギーの諸問題に対して、分子レベルでの理解と制御を通しての材料設計・反応設計を目指しています。また、分光測定・有機合成・材料開発グループとの共同研究も積極的に行っています。具体的には以下の課題に取り組んでいます。
- マルチスケール的シミュレーション理論の構築
- 自由エネルギー解析のための効率的空間サンプリング手法の開発
- 周期境界QM/MM法、特に固体酸化物表面モデルの開発
- キネティックモンテカルロ法に基づいた速度論的解析
- 不均一系触媒反応の第一原理計算
- 二酸化炭素の有用化合物への変換を目指した触媒設計
- バイオマスなど再生可能資源を利用する固体触媒の設計
- メタンや低級アルカンの直接変換反応に向けた触媒設計
- 反応ダイナミクス、光機能性材料
- 励起状態分子動力学法による複雑分子系の多次元・多状態ダイナミクス
- 溶液内や固体内における光化学反応と振動分光
- スピン交差を伴う熱活性化遅延蛍光材料の理論的設計